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小西正昭②

WEB展覧会

ジェット君のアルバム帳

ジェット君の一日

朝の散歩
ジェット君の一日1
 
父さんは早起きなのでまだ暗い内から家を出る。遅いと仕事に間に合わないからだ。 しかしこれまで一度も散歩時間が削られたことがない。 そして一度も休んだことがない。 大雨の日も台風が来ていても欠かさず連れていってくれる。 これはどこの誰よりも自慢できる。
 
ジェット君の一日2
 
散歩のコ―スはウィ―クデイと休日で異なる。 父さんの 気分で決めているようだ。ウイ―クデイは運動公園を横切って、私鉄遊園地の大駐車場へ行き、 ボ一ル投げをしてくれる。 体が暖まったらうんこが出る。 ここでうんこをしたらあとはリ一ドなしで家まで自由にに歩かせてくれる。 父さんも運動がてらの散歩なので,先をスタスタと歩いていく。 僕は遅れないようこ、しかも、あちこちクンクンしながらついていく。 夢中になって嗅いでいると父さんを見失うことがある。 しかし、 父さんは遠くの角で待っていてくれる。 そして「オ―イ」と呼んでくれる。 びっくりして全速力で追いかける。
 
ジェット君の一日3
 
毎朝同じ散歩人と出会う。早起きな人たちだ。遠目でも歩く格好でどの人かが分かるようになった。男の人ぱかりでなく、女の人も多い。夫婦連れや男女混合の3,4人連れのグル―ブもいる。お父さんと顔なじみの老夫婦は優しい声で「ジエット君」と言って近寄って頭を撫でてくれる。このときはお愛想をしないと失礼になるから尻尾を振って顔を上げて挨拶する。僕は特別人見知りするたちだが、僕の仲間はだいたい慎重派が多い。親愛の情をこめて呼んでくれたら別だけれど自分からはまず挨拶しない。御陵の横を通り過ぎると、もう家の近くだ。人通りが多くなるのでリ―ドをつけてもらい、父さんの左足の横についてわき目もふらず歩いていく。これで約1時間の道のりだ。もう満足して家につくと、足やお腹の汚れを丹念に水洗いしてもらい家の中に入る。
身だしなみ
ジェット君の一日5
 
僕は月2、3回シャンブ一をしてもらう。子供の頃はとてもイヤであったが、今はなんとも ない。促されると自分から風呂の洗い場に入っていく。家族の皆と一緒に過ごすためのエチケットだと思って、終わるまで我慢している。動かないでじっとしている姿は皆に自慢できる、とお父さんは言ってくれる。出たあとはとてもサッバリして気持ちいいが、抜け毛があちこちに付いたり飛んだりするので、翌日は掃除が大変らしい。シャンプ―のあとはいい香りがするので、皆が頬ずりしてくる。愛しいと思ってするよりは、ぬいぐるみ感覚のようだ。身だしなみで自慢に思うことがもう一つある。バンダナを色とりどり揃えていることだ。赤に始まって、緑、青、橙、桃、黄、茶、紫、黒と数え切れない程もっている。人間の女性用のものだから気品があって、僕はとても気にいっている。僕は赤系が好きだが、飼い主は青系統がいいらしい。散歩人も「あら可愛い」と褒めてくれる。
昼寝の時間
ジェット君の一日4
 
ウィ一クデイは飼い主の仕事場のあるマンシヨンの居室でゆっくり休息をとる。午前9時から午後2時ごろまでぐっすり眠る。この間誰も入ってこないから熟睡できる。父さんが時々様子を見に来るけれど、目を少し開けるだけで、グデ―と横たわったままにしている。お愛想しなくてはと思うが、眠たくて動けないのだ。4時頃までウトウトすると、お母さんがはいってきて、「さ一あ、帰りましょ」と言って、体をトントンとたたき、完全に目覚めさせてくれる。帰り支度が整ったら、お母さんの車で帰宅する。タはお母さんに散歩Iこ連れていってもらうのた。
 
ジェット君の一日6
 
遊園地の大駐車場(平日は車は入ってこないので)たくさんの友達と交遊する。ミックス君が多いけれど、ゴ一ルデン、ラボラド一ル君もやってくる。子供の頃は子供同士でよくじゃれて遊んだが、今は近寄ってくる友達のお尻に挨拶するだけだ。あとは、朝に嗅いだ臭いをあちこち確認して回る。お母さんもボ一ル投げをしてくれる。ギャラリ―が多いから張り切って何回も取ってくる。ほってくれないときは鼻を押しつけて催促する。もう一つの楽しみはお母さんたちがおやつをくれることだ。みなお利口だから並んでお座りをして、もらえるまで順番を待つ。遠くで見ている人が感心していた。こういう友達も僕は自慢できる
夜のひととき
ジェット君の一日7
 
家族が夕食を終えると居問に集まる。この時間が僕の至福の時だ。 次から次とおやつがもらえるからだ。 お父さんはささみジャ一キ一と犬用ビスケットしかくれないが、お母さんはたまにクッキ一や霰をくれる。塩辛いものは体に毒だけれど、 おいしいから何度も催促する。お兄ちゃんもいろいろくれる。お父さんに内緒でもらったチョコレ―トはこの世のものと思えないほどおいしかった。僕は標準体重だし、うんこも優良だからおやつの制限はない。太めの友達は少ししかもらえないと嘆いていた。可愛そうだな。
日曜日はお出かけ
ジェット君の一日8
 
ジェット君の一日9
日曜日 は必ずどこかに連れていってくれる。時問がないときは鴨川堤の遊歩道でサイクリングのお供となる。僕はリ―ドなしでランニング。お父さんお母さんは自転車だから楽ちんだけれど、 僕は全速力で付いて行かねばならない。息が上がる前に水筒の水を飲ませてくれるので助かる。
 
ジェット君の一日10
 
時間のある日は遠出する。今年の9月はいつまでも暑かったので、琵琶湖によく連れていってもらった。僕は水泳が得意中の得意だ。ボ―ルを投げてもらい、何度も沖まで泳ぐんだ。疲れを知らないタフネスぶりを発揮する。特にギャラリ―が多いとやりがいがある。波ぎわで遊んでいた子供たちが近寄ってきて、僕の体を触りにくる。僕は煩わしくてしかたがない。ボ一ルを投げてくれるが、お父さんのよう遠くには放れない。2、3メ一トルがやつとだ。ちっとも面白くないが、ま―いいか。お父さんらが楽しそうに眺めてくれるので我慢する。
 
ジェット君の一日11
 
ジェット君の一日12
琵琶湖といってもずいぶん広い。今年はにおの浜に始まって、宮が浜、さらにはマキノ湖岸まで足を延ばした。湖北は水がきれいだが、着くまで時間がかかるのが難点。2時間近く車に乗っているとたまらなく退屈になる。僕の気持ちをよく分かってくれて「もう少しの辛抱だよ」と声をかけてくれる。着いたとたん一目散に湖にめがけて走り出す。「あ―いい気持ち」。叱られてもこれはやめられない。
 
ジェット君の一日13
 
ここで皆さんにもっと自慢したいことがある。僕のために車を買い換えてくれた。乗車中の僕の居住空間を快適にしようとの思いやりだ。1歳ぐらいまでは小型のワゴン、ついこの間までは中型のワゴン、今年の7月からはランクルになった。広くてとても快適だ。お父さんも気にいっている。図体が大きいから街中は運転しにくいとは言っているが、休日は遠出するのが楽しみになったらしい。今週はどこに連れといってくれるのかとワクワクしている。
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